第二種 動物取扱業 登録申請は行政書士へ

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動物取扱業

動物取扱業 には第一種と第二種の二つがあり、先に第一種の登録制度はご紹介いたしました。

参考記事:第一種 動物取扱業 登録申請は行政書士へ

第二種では届出となっていますが、登録である第一種と提出書類等は類似しており、登録と届出の違いはさほどありません。第一種を前提にした話も多いですので、先にお読みするのをおススメします。今回の記事では、 第二種動物取扱業 についてまとめました。

飼養する動物の適正な飼養を確保するため、飼養施設に必要な設備を設けるとともに、逸走の防止、清潔な飼養環境の確保、騒音等の防止等が第二種では義務づけられています。動物取扱業者が一定の基準を満たし、適正な業務運営を行うことで、業者はその信頼性を高め、ペット購入者やサービス業者に安心を提供することができます。

登録申請は、複雑な手続きと多くの書類が必要となるため、専門的な知識が求められます。令和2年6月1日から、第二種動物取扱業者のうち犬猫の譲渡しを業とする者に対して、帳簿の備付けが義務付けられました。ペット業界への規制も強まっており、新たな法整備も進んでおります。ここで、行政書士の役割が重要になります。行政書士は、このような申請手続きの専門家であり、動物取扱業者がスムーズに登録を完了できるようサポートします。

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第二種 動物取扱業 とは?

「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)が改正され、平成 25年9月1日から施行されました。これにより、営利を目的としない動物の取扱いを行う場合を「第二種動物取扱業」とする届出制度が新設されました。

 飼養施設を設置して動物の取扱業(動物の譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示その他第十条第一項の政令で定める取扱いに類する取扱いとして環境省令で定めるものを業として行うことをいう。以下この条及び第三十七条の二第二項第一号において「第二種動物取扱業」という。)を行おうとする者は、第三十五条の規定に基づき同条第一項に規定する都道府県等が犬又は猫の取扱いを行う場合その他環境省令で定める場合を除き、飼養施設を設置する場所ごとに、環境省令で定めるところにより、環境省令で定める書類を添えて、次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。

一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては代表者の氏名

二 飼養施設の所在地

三 その行おうとする第二種動物取扱業の種別並びにその種別に応じた事業の内容及び実施の方法

四 主として取り扱う動物の種類及び数

五 飼養施設の構造及び規模

六 飼養施設の管理の方法

七 その他環境省令で定める事項

動物の愛護及び管理に関する法律 第24条の2の2

それまでは一つであった動物取扱業が営業性の有無によって区分され、従前の営利性を有する動物取扱業は「第一種動物取扱業」と名称が改められました。

第二種 動物取扱業 とは

第二種動物取扱業は、営利性のない動物の取扱いのうち、飼養施設を設置し、一定頭数以上の動物の取扱い(動物の譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示)を業として行うものをいいます。実験動物・産業動物を除く、哺乳類、鳥類、爬虫類が対象です。

この制度は、営利性のない動物の取扱いにおいても、行政がその飼養実態を把握し、指導などを行うことが必要として設けられたものです。例えば、動物愛護団体の動物シェルター、公園等での非営利の動物の展示などが該当します。

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第二種 動物取扱業 の種別

譲渡し、保管、貸出し、訓練、展示の5種別を業として行う者であり、営利性を有する場合については、第一種動物取扱業となるため除かれます。

ちなみに。第一種では販売、保管、貸出し、訓練、 展示、競りあっせん、譲受飼養 の7種別の区分があります。

販売行為はそれ自体に営利性があるかで名称が分かれますが機能は同じ、第一種の競りあっせんと譲受飼養はやや特殊になりますが、かなり似ていると言っていいでしょう。

種別業の内容該当する業者の例第一種第二種
販売
譲渡し
動物の小売及び卸売り並びにそれらを目的とした繁殖又は輸出入を行う業(その取次ぎ又は代理を含む)小売業者、卸売業者、販売目的の繁殖又は輸入を行う業者、露天等における販売のための動物の飼養業者、飼養施設を持たない取次ぎ・代理販売業者第一種では販売、第二種では譲渡し
保管保管を目的に顧客の動物を預かる業ペットホテル業者、美容業者(動物を預かる場合)、ペットのシッター共通
貸出し愛玩、撮影、繁殖その他の目的で動物を貸し出す業ペットレンタル業者、映画等のタレント、撮影モデル、繁殖用等の動物派遣業者共通
訓練顧客の動物を預かり訓練を行う業動物の訓練・調教業者(出張も含む)共通
展示動物を見せる業(動物とのふれあいの提供を含む)動物園、水族館、動物ふれあいテーマパーク、移動動物園、動物サーカス、乗馬施設・アニマルセラピー業者(「ふれあい」を目的とする場合)共通
競りあっせん動物の売買をしようとする者のあっせんを行う業会場を設けてのペットオークション第一種のみ
譲受飼養動物を譲り受けて飼養する業老犬ホーム、老猫ホーム第一種のみ
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第二種 動物取扱業 の施設や動物

第二種動物取扱業を行う場合は、あらかじめ、飼養施設を設置している場所ごとに、その場所を管轄する都道府県等への届出が必要です。

参照:地方自治体(都道府県・指定都市・中核市)の動物愛護管理行政担当組織一覧

飼養施設:

第二種動物取扱業として届出が必要となるのは、人の居住部分と区分できる飼養施設がある場合に限られます。

専用の飼養施設(建物)を有する場合だけでなく、飼養のための部屋を設けたり、ケージなどによって専用の飼育スペースが設けられている等の場合も含まれます。

動物の飼養頭数:

飼養頭数には下限が設けられており、以下の規模で飼養することを予定している場合が届出の対象になります。

  • 馬・牛・ダチョウ等の大型の哺乳類または鳥類及び特定動物については3頭以上、
  • 犬・猫・ウサギ等の中型の哺乳類・鳥類または爬虫類については 10 頭以上、
  • それ以外の小型の動物については 50 頭以上
  • 大型・中型動物を合わせて 10 頭以上
  • 及び大型・中型・小型動物を合わせて 50 頭以上
哺乳類3頭以上大型(頭胴長おおよそ1m以上)及び特定動物ウシ、シカ、ウマ、ロバ、イノシシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ等
10頭以上中型(頭胴長おおよそ50cm~1m)イヌ、ネコ、タヌキ、キツネ、ウサギ等
50頭以上小型(頭胴長おおよそ50cm以下)ネズミ、リス等
鳥類3頭以上大型(全長おおよそ1m以上)及び特定動物ダチョウ、ツル、クジャク、フラミンゴ、大型猛禽類等
中型(10頭以上)(全長おおよそ50cm~1m)アヒル、ニワトリ、ガチョウ、キジ等
小型(50頭以上)(全長おおよそ50cm以下)ハト、インコ、オシドリ等
爬虫類3頭以上特定動物※爬虫類で3頭以上が対象となるのは特定動物の場合のみ
10頭以上中型(全長おおよそ50cm以上)ヘビ(全長おおよそ1m以上)、イグアナ、ウミガメ等
50頭以上小型(全長おおよそ50cm以下)ヘビ(全長おおよそ1m以下)、ヤモリ等
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動物の適正な飼養を確保するため、第二種動物取扱業者には、以下等が義務付けられました。

不適切な取扱いが認められた場合は、都道府県等からの勧告・命令の対象になります。

  • 飼養施設に必要な設備を設ける
  • 逸走の防止、清潔な飼養環境の確保、
  • 騒音等の防止など

第二種 動物取扱業 届出 書類

届出書は 1 種別ごとに1枚ずつ必要ですが、他の書類は1部の提出になります。

届出書類は、写しを併せて作成し、本書と写しも用意して両方とも提出してください。

① 第二種 動物取扱業 届出書

5種のうち、1種別ごとに1枚ずつ必要です。

動物の取扱い種別

  1. 動物の譲渡し
  2. 保管
  3. 貸出し
  4. 訓練
  5. 展示

第一種とは同様に、②~⑥までは種別によって要不要が異なります。法人の場合には⑦も必要です。

② 第二種 動物取扱業 の実施の方法(譲渡し・貸出しの場合)

第二種動物取扱業の種別で、□ 譲渡業 □ 貸出業の場合のみ提出が必要で、 譲渡業の場合は1及び2を、貸出業の場合は3を記入します。

基本は要求された項目を「順守します」にチェックするだけですが、「その他」の場合は、内容を詳細に記入が求められます。

項目実施方法

1 (譲渡業向け)譲渡しようとする動物の特性及び状態に関する情報の提供の方法

□ 譲渡しに当たって、あらかじめ、譲渡しようとする動物の品種等の名称、飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模、適切な給餌及び給水の方法、適切な運動及び休養の方法及び遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容を譲渡先に対して説明

□ その他( )

2 (譲渡業向け)動物の治療、ワクチン接種等に係る証明書の交付の方法

□ 譲渡しに当たって、飼養・保管をしている間に疾病等の治療、ワクチンの接種等を行った動物について、獣医師が発行した疾病等の治療、ワクチンの接種等に係る証明書を顧客に交付□ 譲渡しに当たって、当該動物を譲渡した者から受け取った疾病等の治療、ワクチンの接種等に係る証明書がある場合には、これを顧客に交付

□ その他( )

3 (貸出し業向け)貸出しをしようとする動物の特性及び状態に関する情報の提供の方法

□ 貸出しに当たって、あらかじめ、貸出しをしようとする動物の品種等の名称、飼養又は保管に適した飼養施設の構造及び規模、適切な給餌及び給水の方法、適切な運動及び休養の方法及び遺棄の禁止その他当該動物に係る関係法令の規定による規制の内容に関する情報を提供

□ その他( )

③ 第二種 動物取扱業 権原を証明する書類

飼養施設の建物・土地について、事業の実施に必要な権原を有していることを証明する書類が必要です。「権原」とは、その建物等の使用許可を所有者より許諾されているかどうかということです。

・自己保有の場合

第一種動物取扱業又は第二種動物取扱業の事業の実施に関わる場所使用権原自認書

・非自己保有の場合

賃貸借契約書のコピー*または第一種動物取扱業又は第二種動物取扱業の事業の実施に関わる場所使用承諾証明書

(*賃貸借契約書の場合は、原本に相違ないことを確認するため、契約書の原本もお持ち下さい)

④ 第二種 動物取扱業 飼養施設の平面図

動物取扱業 飼養施設
動物取扱業 飼養施設

参考:東京都保健医療局 東京都動物愛護相談センター

平面図の必要とされる具体事項例は、以下の通りです。

「第二種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目」の第3条で定める飼養施設・設備になります。

イ ケージ等 ケージ、かご、水槽等

ロ 給水設備 給水栓

ハ 消毒設備 消毒薬の収納場所

ニ 餌の保管設備 餌の収納場所

ホ 清掃設備 清掃道具の収納場所

ヘ 遮光のため又は風雨を遮るための設備 カーテン、ブラインド等

ト 訓練場 (訓練を行う場合のみ必要)

以下は、これらの施設を設置している場合に書き入れてください。

チ 排水設備 水周り(シンク等)

リ 洗浄設備

ヌ 汚物、残さ等の廃棄物の集積設備 ゴミ置き場

ル 空調設備(屋外設備を除く) エアコン、換気扇等

⑤ 第二種 動物取扱業 飼養施設の付近の見取図

⑥ (犬又は猫の飼養又は保管を行う場合)ケージ等の規模を示す平面図・立面図

⑦ (法人の場合のみ)登記事項証明書(商業登記用:登記事項全部証明書)

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第二種 犬猫の譲渡し業 帳簿の備付け義務付け

令和2年6月1日から、第二種動物取扱業者のうち犬猫の譲渡しを業とする者に対して、帳簿の備付けが義務付けられました。

ペットを除く犬、猫の個体ごとに記載が求められます。

保存期間は5年間です。

この項目を満たしていれば、様式は問いません。電磁的方法による保存も認められます。また、施設訪問時、帳簿を確認することもあるようです。

記載事項

  1. 犬猫の品種等の名称
  2. 犬猫の生年月日(生年月日が不明な場合は、推定される生年月日)
  3. 犬猫の繁殖者の氏名(法人の場合は名称)及び登録番号(または所在地)※譲渡された犬猫で、繁殖を行った者が不明な場合は、この犬猫を譲渡した者の氏名(法人の場合は名称)及び所在地
  4. 犬猫を所有した日
  5. 犬猫を第二種動物取扱業者【ご自身】に譲渡した者の氏名(法人の場合は名称)及び所在地
  6. 犬猫を譲渡した日
  7. 犬猫を譲渡した相手方の氏名(法人の場合は名称)及び所在地
  8. 犬猫の譲渡しに際しての情報提供の実施状況(規則第10条の9第1号)
  9. 犬猫が死亡した日
  10. 犬猫の死亡の原因

立入検査・罰則など

必要に応じて都道府県等の動物愛護管理担当者が立入検査を行い、守るべき基準が守られていない場合や、動物の管理や施設が不適切と認められる場合などには、都道府県知事や政令指定都市の長が改善の勧告や命令を行います。

届出せずに業を行った場合や改善命令に従わなかった場合は、30万円以下の罰金に処せられます。

第二種 動物取扱業 登録申請 は 行政書士 にご依頼ください

第二種動物取扱業 登録申請は、都道府県、政令市の自治体にご自身で申請を持ち込むことも可能です。行政書士は書類を準備して、登録申請のお手伝いをいたします。

「動物の愛護及び管理に関する法律」(動物愛護管理法)が改正され、令和2年6月1日から施行されました。コロナでの家庭自粛ムードの影響もあり、ペット数の増加に合わせて様々な政策が開始されています。最新の情報を調べたりする余裕がない、新規事業の立ち上げに専念したいので手続きはお任せしたいということであれば、行政手続きのスペシャリストである行政書士が代行いたします。

行政書士以外が報酬を受け取って、代わりに動物愛護法に基づく申請を行うと、行政書士法に違反することとなり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性がありますので、ご注意ください。

営業性のある第一種への登録もお任せください。

参考記事:第一種 動物取扱業 登録申請は行政書士へ

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動物取扱業
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参考記事:犬や猫へ マイクロチップ登録 手続き

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