死後事務委任契約 の依頼は 行政書士 へ

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死後事務委任契約 は、おひとりさま時代に求められるサービス。相続のような死後の預貯金や不動産だけでなく、依頼人である当人とも親密に終活をして亡くなる日までお付き合いしていきます。役所向けの通常の手続きだけの関係とは大きく異なり、行政書士などの士業以外にも幅広い分野の協力が必要になります。

相続人がいる場合には、相続人をまとめるのが相続であり事前の遺言で、生前の認知症対策で家族信託も活用が可能でした。しかし、揉め事の原因となる遺族や相続人がいない、もしくは親族に頼りたくない場合には、他人に頼るしかありませんので死後事務委託契約も選択肢となります。

相続ではお金や資産しか扱えない、という法律の盲点を補填するのが死後事務委託契約です。「海に散骨して欲しい」、遺族や相続人に伝えることを代わりに実行します。生前の遺言と死後事務委任契約は車の両輪の関係として内容をリンクさせ、遺言者=委任者、遺言執行者=受任者として、現在の法律的な隙間を埋めていきます。

親族でない第三者だからこそできる、親族の横車を気にせず思い通りに全てきれいに片づけてもらえる安心感を提供し、尊厳ある生き方、逝き方の実現をお手伝いします。

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死後事務委任契約 とは?

死後事務委任契約とは、委任者(依頼者)が(一般的に)親族以外の者である受任者に対し、葬儀・火葬・納骨などの葬送、その他、自身が亡くなった後に必要な諸手続きをすることを委託する契約になります。

参考:NHKニュース記事 知っていますか『死後事務委任

役所との手続きではなく、二者間の契約になるので内容は全て自由です。事前に依頼主と契約により代行することが可能かどうかを相談して、費用なども見積もりながら進めていきます。

主な 死後事務委任契約 の7つの内容

死後事務の内容としては、主に、葬儀や埋葬に関する手続き、親族・知人などへの連絡、生前における未払料金の支払い、サービスの解約などが内容となります。

①【葬儀や埋葬の手続き】依頼する葬儀社や希望する葬送の方法など

人が亡くなった際には、葬儀や埋葬を行うため、葬儀社への連絡をはじめ、葬儀内容の決定や埋火葬許可申請などの手続きが必要です。そのため、事前にこれらの手続きを行う人や内容を決めておくことで、スムーズに手続きを進めることが可能となります。

②【親族や知人などへの連絡】死後に連絡してほしい親族や知人、友人などの連絡先や連絡方法

親族と離れて暮らしていたり、疎遠だったりすると、訃報が行き渡らず、亡くなったことに気付かない、あるいは気付くのが遅くなってしまうことがあります。このようなことを防ぐために、事前にこれらの連絡事務を委任にしておくことが重要になります。また、亡くなった後に伝言がある場合にも、生前に内容をまとめて委任しておけば、代わりに伝えてもらうことができます。

③【医療費などの清算】現在通院又は入院中の医療機関名や既に医療費の未払いがある医療機関名、金額、支払方法

生前に、病気や怪我などで医療機関を利用していた場合は、本人の死亡により医療費が未納状態になってしまうことがあります。あらかじめ、契約に医療費の清算を盛り込んでおくことで、自身の死後にきちんと清算できます。

④【遺体の引き取り】遺体を引き取ってもらう相手の氏名や連絡先など

通夜や葬儀、埋葬の前に、病院などから遺体を引き取らなくてはなりません。ただ、親族がなかなか見つからないような場合には、しばらく遺体が引き取られない状況に陥ることがあります。このような状況を回避するため、前もって遺体の引き取り先を決めておくのです。

⑤【住まいや家財に関すること】賃貸借契約をしている物件名、家財の処分方法、権限を委任している旨を記載

アパートやマンションなどで暮らしていた場合、家賃が未納状態になってしまいます。また、家財がそのまま残された状態では、大家や管理会社が処分に困ってしまうので、事前に処分方法などについて決めておけば、手続きがスムーズです。

⑥【未払料金】未払料金の支払先と金額、支払方法

未払いの料金としては、友人や知人から借りているお金や飲食店のツケ、水道光熱費などが挙げられます。本人が亡くなっても、これらの債務が消えるわけではありません。自身の死後に親族や周囲の人たちがトラブルに巻き込まれないように、どのような債務があるかを明確化します。

⑦【サービスの解約】契約しているサービスの名称と解約方法、解約を委任している旨

生前に、携帯電話や動画のサブスクリプションサービス、月極めの駐車場などの契約をしている場合には、死後にこれらの契約の解約手続きが必要になります。事前にサービスや解約方法などを整理した上で、手続きを委任しておくことにより死後の料金の発生を防ぎます。

相続は子供や孫たち多くの相続人で公平に分配することを念頭に置いてきました。そのための方策として遺言書の作成がありますが、死後まで固定化されてしまい、それまでに認知症などで判断ができなくなることを想定していませんでした。

死後事務委任契約 の法律的な特徴

「委任者の相続人は原則として契約を解除できない」という特約付きの契約があります。

民法651条1項では、委任は各当事者がいつでもその解除をすることができる、となっていますが、平成21年12月21日/東京高等裁判所/判決/平成21年(ネ)2836)では、死後事務委任契約には、委任者の相続人も解除できないという趣旨が通常含まれているとして、解除権の放棄を推認した。

ご依頼者様ごとの個別のサービスでヒアリングを含めて調査等にも相当な時間と労力を費やし、請求金額としても高額となりますので、簡単に解約できるものであっては困ります。

ただし、相続人にとって不合理であったり過重な負担がある場合に限り解除権が発生するとしています。具体的には、多額の金銭的負担を強いるものや、遺留分を侵害されるような内容の契約の場合は解除事由になりえると考えられます。

行政書士のような法律の専門家であれば契約書を自分で作成することが可能ですが、公的な承認である「公正証書」は、公証人が内容を証明する文書であり、証明力と執行力を備えた文書であるため、死後事務委任契約の契約書も公正証書で作成するのが安全です。また、契約書の作成前に、公証人が本人の前で内容を確認することから、漏れやミスを防ぐ効果も期待できるでしょう。

契約書の作成においても、内容がもっとも苦労するところではあります。出来上がったものは、費用や効力などをお伝えしたうえで、公正証書も含めてご希望に沿った方法をお選びいただけます。

死後事務委任契約
死後事務委任契約

死後事務委任契約 の対象者

死後事務委任制度を利用すべき人としては、親族がいない人や疎遠で頼れない人、又は、親族はいるものの、できるだけ迷惑や負担をかけたくないと考える人が、利用されるとよいでしょう。

死後の処理の希望がある

自身が望む葬送がある場合でも、この制度を利用した方がよいでしょう。日本の一般的な葬送は火葬であるため、生前に望んでいた葬送を、親族が必ずしも採用してくれるとは限りません。死後事務委任契約を交わしておけば、望みを叶えられるでしょう。

他にも以下の通りです。

  • 現場駆付け、遺体の搬送手配、死亡届、火葬許可申請など
  • 葬儀、火葬の施行
  • 納骨または散骨の施行(先祖の墓の改葬(墓じまい)を含む)
  • 行政機関発行の資格証明書、受給者証の返納
  • 勤務先企業(機関) の退職手続き
  • 入院費、施設使用料の清算
  • 賃貸住宅の解約、賃料や敷金の清算
  • 住居内の遺品整理や形見分け
  • 水光熱やクレジットカード等各種サービスの解約・料金の清算
  • 未払いの税金の清算(確定申告を除く)
  • SNS,メールアカウント等の削除
  • ペットの里親探し、終身飼育施設への引渡し
  • 関係者への死亡通知(相続人を含む)

親族や人生観

具体的には、世帯構成は、単身者(生涯未婚の人、離婚経験のある人、配偶者と死別した人)や二人暮らし世帯(夫婦のみの世帯、同性カップル、親子又は兄弟の二人暮らし)が多いですが、積極的に相続する人がいないと言えるでしょう。親族構成・関係性では、子どもがいない、兄弟がいない、親族と交流がない、親族が遠方に住んでいる、身近な親族が高齢などとなっています。

ご利用を望む方の動機としては、契約の直接的な効果としては、自己責任で人生を完結できる、自分の希望を実現できることがあげられます。また、契約の間接的な効果としては、人生の最後まで、自己決定、自己選択に基づく自立した生活をおくることができます。尊厳ある生き方、逝き方を実現して、終末期(死の過程)で感じる不安、苦痛、孤独、死への恐怖、別れの寂しさなどの感情を和らげることもお手伝いできます。

財団法人設立 をする

死後に遺産を活用した法人として、財団法人設立 をすることもできます。その場合は、遺言書に財団法人設立について記載していく必要があります。相続発生後、遺言執行者がご意思を受けついで財団法人を設立して事業開始を見届けます。この場合、一般的な遺言書では詳細を規定しきれない部分もあるので、生前の打ち合わせが肝心です。死後事務委任契約においても、関連の規定が必要なこともあります。

参考記事: 一般財団法人設立

この契約は単純な手続き代行ではなく、依頼者の人生の充実に寄与する有意義な仕事になります。

死後事務委任契約 と 成年後見 との違い

最近は、痴呆症などで生きてはいても物事の判断のできない方も増え、そうした時には公平中立な後見人が代わりに判断することができます。家庭裁判所が主導して、任意後見人を選択すれば家族の一人が任意後見になることも可能です。

ただし、「後見」は本人の死亡によって終了し、成年後見人等は法定代理権等を喪失します。「死後事務」は成年後見人等の職務ではないが、本人に身寄りがない場合、死後事務を行うことを周囲から期待され、社会通念上これを拒むことが困難なケースが多いので、死後事務委託契約に近い業務を行えます。

成年後見人が行うことのできる死後事務も整理されてくるとはいえ、急迫の事情、相続人の利益に反しない最低限度の範囲という制限がかかり、付加報酬も最低限度しか認められないなど、死後の制度としては不備な状況が続きます。

後見には、家庭裁判所が後見人を指名する法定後見の他、依頼者が親族などを提案できる任意後見の二種類あります。任意後見は、ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。

ご本人がひとりで決めることに心配が出てきた場合に、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約の効力が生じます。この手続を申立てることができるのは、ご本人やその配偶者、四親等内の親族、任意後見受任者で、任意後見契約は、公証人の作成する公正証書によって結ぶものとされています。

任意後見監督人がいるように、任意後見人が自由な裁量があるとはいえず、相続人の総意を求められたり、定期的に監督人への報告などが必要で、そのための監督人への費用も定期的に発生します。

死後事務委任契約 と 相続 との違い

相続の代表的な手段である遺言は、生前において、死後の財産の処分や相続に関する内容を、文書に残しておくことです。

遺言として残すことで、スムーズな相続やトラブルの回避に役立ちます。しかし、遺言では、法律上遺言事項として認められている財産の処分や相続に関する事項に関しては法的効力を発揮しますが、それ以外の未払料金の支払いやサービスの解約などについては効力が発揮されません。

相続は、預貯金や不動産などの限定的な内容については非常に法律でも厳密に規定されていますが、それ以外については遺言で指示がない限りにおいて、相続人等が決めます。ところが、死後事務委任契約であれば、未払料金の支払いやサービスの解約などについても、法的に有効な委任をすることができますので、より広い概念と言えるでしょう。

なお、財産管理委任契約とは、自己の財産を管理できなくなったときのために、第三者へ管理を委任する契約です。怪我や病気、加齢などによって、将来的な財産の管理が不安な場合に利用されます。契約者の生存しているうちに効力を発揮する点が、死後事務委任契約との大きな違いです。

死後事務委任契約
死後事務委任契約

死後事務委任契約 と 家族信託 との違い

信託とは、言葉のとおり、財産を「信じて託す」ことで3者が登場します。

信託法の委託者と受託者

委託者・・・財産を預ける人

受託者・・・財産を預かる人

受益者・・・預けられた財産から生じる利益を得る人

この法律において「信託」とは、次条各号に掲げる方法のいずれかにより、特定の者が一定の目的に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきものとすることをいう。

2 この法律において「信託行為」とは、次の各号に掲げる信託の区分に応じ、当該各号に定めるものをいう。

一 次条第一号に掲げる方法による信託 同号の信託契約

二 次条第二号に掲げる方法による信託 同号の遺言

三 次条第三号に掲げる方法による信託 同号の書面又は電磁的記録(同号に規定する電磁的記録をいう。)によってする意思表示

3 この法律において「信託財産」とは、受託者に属する財産であって、信託により管理又は処分をすべき一切の財産をいう。

4 この法律において「委託者」とは、次条各号に掲げる方法により信託をする者をいう。

5 この法律において「受託者」とは、信託行為の定めに従い、信託財産に属する財産の管理又は処分及びその他の信託の目的の達成のために必要な行為をすべき義務を負う者をいう。

6 この法律において「受益者」とは、受益権を有する者をいう。

7 この法律において「受益権」とは、信託行為に基づいて受託者が受益者に対し負う債務であって信託財産に属する財産の引渡しその他の信託財産に係る給付をすべきものに係る債権及びこれを確保するためにこの法律の規定に基づいて受託者その他の者に対し一定の行為を求めることができる権利をいう。

信託法 第2条

財産を有する者(委託者)が、信頼できる人(受託者)に財産を預け、特定の者(受益者)のために受託者が財産を管理・処分する制度です。

家族信託

信託の中でも家族(又は親族)が受託者となり、家族が家族のために行う信託を「家族信託」といいます。

家族信託では、財産を「信託受益権」という債権に形を変え、それを次の世代、またその次の世代と、承継先を何代も先まで指定することを可能にしました。

これが、民事信託・家族信託が相続の形を「点の承継」から「線の承継」に変えたと言われるゆえんです。そして、家族信託は家族に財産を承継するのではなく「想い」を承継するものです。その「想い」に財産を乗せることで「想い」を実現させる、それが家族信託です。

死後事務委託契約は、受益者が自分になるので葬式の内容や死後の財産の処理から、墓地のことまで幅広く思い通りに実行されます。信託は相続させたい親族など託す人が必要ですし、資産に対してのみ機能しますのでカバーする対象が限定的です。契約ですから何でも取り込めますが、その実行に関しては家族信託のような整った仕組みに比べると、不確定な部分が残ります。

死後事務委任契約 の目的

単身者世帯は増加し続けておりマーケットは拡大している。しかし法整備も含めて行政も含めた受け入れ態勢が整っておらず、事業の実体が確立されていない、内容が多岐にわたり監督できる事業者が少ない事情があり競合が比較的少ない。従来型の相続、遺言、家族信託といったサービスでは訴求できない顧客をサポートできる可能性がある。

財産承継ニーズがない、頼れる親族がいないなど依頼者の不安・不便さを解消し、人生の充実に寄与できる人の人生に関わる意義のある事業です。受任者単独で完結できないサービスが多いため、他業種と協業する必要があり、金融機関の銀行や保険、金融グループから、小規模の多様な企業グループなど多くが参入しています。

死後事務委任契約の法律的な特徴としては、遺言でしかできないこと、委任契約でしかできないことがある一方で、重なり合う境界があいまいなものが存在します。法定遺言事項(遺言に記載して法律上の効力が生じる事項)は、原則として遺産の処理に関する取り決めに従い、葬送に関することを記載しても法的効力・強制力はないので、残念ながら希望の範囲に留まることになります。

特に金銭・財産が絡む事務手続きの場合、遺言執行、死後事務委任契約のどちらにも当てはまると考えられるものがあります。内容に齟齬があった場合、機能不全に陥る可能性があるものの、相続人とも相談しながら解決してまいります。

死後事務委任契約 は 行政書士 にお任せください

おひとり様の増加や、家族関係の希薄化等を背景にして、死後事務委任の相談を受けることが増えてきました。

岡高志行政書士事務所では、遺言書自動作成サイト 遺言書AI も運営しており、遺言書の作成をきっかけにご依頼いただくこともあります。死後事務委任について、いきなり依頼する方は多くなく、他の要件で早い段階からご相談を受けてきた関係性の中から、相談が始まるものです。行政書士の側にも、高齢者・障害者の生活と財産を包括的に支援する視点が重要です。

これまで生前は遺言書を用いて被相続人ひとりで決め、死後は遺言書通りか、全ての相続人で方針を決めるとしていたのを、家族信託は、生前から特定の親族を共同の受託者にして、委託者の不在を補う方法です。

後見制度は、幼児や判断能力が低下した方の法的権利を保護する方策であったのを認知症などの高齢者にも適用する試みですが、財産保全にばかり重点が置かれてしまい使い勝手も悪く、また死後には権限が継続しないので相続などの別途対策が必要です。

参考記事:相続手続き

死後事務委託契約は、おひとり様だけの専売サービスではありません。しかるべき相続人がいる場合でも、そうした方と協力しつつ希望する死後の取り決めを実行していきます。事実婚の相手だけでなく、奥様やご主人を受任者にしてサービサーとして行政書士にお任せくださるのも可能です。受任者となった方も、委任者の死後の心配をすることなく穏やかに暮らしていけますし、委任者も受任者に心配をかけずに済みます。

遺産相続に習熟している専門家に依頼すれば、死後事務委託契約も手間や時間の節約やストレスの軽減につながります。他の専門家と比べて業務範囲が広い行政書士を上手に活用することで、スムーズな契約を目指してください。

死後事務委任契約
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行政書士へのご依頼の際は右下のチャットボットでもお問い合わせできます。

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