日本の行政手続きが急速にデジタル化(DX)する中、私たちに極めて身近な「戸籍」の扱いにも大きな変化が訪れています。 それが、「電子戸籍(戸籍電子証明書)と、それに伴い利用される「 電子戸籍パス (戸籍電子証明書提供用識別符号)」です。
特に令和6年4月以降、避けては通れない「相続登記の義務化」への対策としても、この制度の理解は欠かせません。本記事では、この仕組みの概要や活用できるケース、さらには「行政書士に取得を依頼できるのか」という点まで、大田区のDX行政書士・岡高志がわかりやすく解説します。
電子戸籍・ 電子戸籍パス 制度導入の背景と経緯
近年、日本全国で「所有者不明土地」の増加や空き家問題が深刻化しています。これらを解決・予防することを目的に、民事基本法制が総合的に見直されました。 その中核となるのが、令和6年4月1日からスタートした「相続登記の申請義務化」です。
この法改正により、不動産を取得した相続人は「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ所有権を取得したことを知った日」から3年以内に相続登記を申請しなければならず、正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料が科される可能性があります。
しかし、通常の相続登記を申請するには、被相続人の出生から死亡に至るまでのすべての戸除籍謄本を収集し、法定相続人を確定させるという、気の遠くなるような手間と時間がかかります。 そこで、期限内に通常の登記申請が難しい場合の負担軽減策として「相続人申告登記」が新設されました。
この相続人申告登記などのオンライン化、および各種行政手続きのペーパーレス化(スマート化)を強力に推進するために導入されたのが、「電子戸籍(戸籍電子証明書)」という国が用意した新たなインフラなのです。
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電子戸籍パス が必要・利用されるケース
電子戸籍のインフラを活用することで、これまで提出が必須だった紙の戸籍証明書(戸籍謄本など)を添付することなく、様々な手続きをオンラインで完結できるようになりました。 具体的には、以下のような行政手続きにおいて、電子戸籍パスの提出や利用が必要とされます。
- パスポート(旅券)のオンライン申請(外務省) マイナポータルを通じたパスポートの新規申請において、紙の戸籍証明書の提出が不要となります。
- 在外公館における身分関係事項等に関する証明手続き(外務省) 海外から紙の戸籍証明書を取り寄せる手間を省き、在外公館での手続きがスムーズに行えます。
- マイナ免許証の本籍情報変更(国家公安委員会)※マイナ免許証のみを保有する方の場合
- 相続人申告登記の申出手続き(法務省) 登記簿上の所有者が亡くなり、自身が相続人であることを法務局(登記所)に申し出る際、電子戸籍パスを記載することで、戸籍証明書の添付を省略できます。
- 所有不動産記録証明書の交付請求(法務省)
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電子戸籍パス (戸籍電子証明書提供用識別符号)とは
「電子戸籍パス」とは、どのようなものなのでしょうか。その仕様や気になる疑問を整理しました。
- 正式名称: 「戸籍電子証明書提供用識別符号」(または除籍の場合は「除籍電子証明書提供用識別符号」)
- 符号の形式: 戸籍証明書と一対になった、「16桁の数字の組み合わせ」(パスワード)です。
- 役割: 行政の窓口やオンライン申請画面でこの16桁の符号を提示・入力することで、提出先の行政機関が電子的に戸籍情報(電子戸籍)を直接確認・やり取りします。これにより、紙の証明書を提出したのと同じ扱いになります。
- マイナンバーとの関係: 電子戸籍パスは、戸籍単位に発行される電子戸籍を特定するために一時的に発行されるパスワードに過ぎません。したがって、マイナンバーとの関係は一切ありません。
- 有効期限: 発行(取得)から3か月間です。有効期限内であれば、同じ符号を複数の異なる手続きに繰り返し利用することができます。
- 閲覧制限: 電子戸籍の具体的な内容は提出先の行政機関だけが確認可能です。申請者(国民)側がこの符号を使って、自身の電子戸籍の内容を画面等で閲覧することはできません。
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マイナポータルで「 電子戸籍パス 」を取得する手順
マイナポータルを利用し、オンラインで「電子戸籍パス」を取得する詳しい流れは以下の通りです。オンラインでの取得手数料は無料です。
事前の確認事項
- 対象者: マイナポータルで申請できるのは、15歳以上の本人に限られます。
- 必要なもの: マイナンバーカード、およびカード読み取り対応のスマートフォンまたはパソコン。
- パスワード: ログイン用暗証番号(数字4桁)と、電子署名用の「署名用電子証明書暗証番号(英数字6〜16桁)」が必要です。
取得のステップ
- 手続きの選択とログイン マイナポータルのトップページ「さがす」メニューから「証明書」を選択し、「戸籍電子証明書提供用識別符号の取得手続き」を選んでログインします。
- 注意事項の確認 有効期限や15歳未満は手続きできない旨の注意事項を確認し、「手続きをはじめる」を押します。
- マイナンバーカードによる本人確認 「本人情報の入力」画面からマイナンバーカードを読み取り、券面情報を取得します。
- 本籍地と筆頭者氏名の確認 画面に表示される本籍地と筆頭者氏名が正しいことを確認します。
- 電子署名 「署名用電子証明書用暗証番号(英数字6〜16桁)」を入力し、再度カードを読み取って送信します。
- 完了と識別符号(16桁)の確認 送信完了後、マイナポータルの「やること(申請状況の照会)」を開きます。ステータスが「完了」になると、詳細画面に16桁の識別符号が表示されます。そのまま「一時保存」や「代理人として利用」をすることで、パスポートオンライン申請時に入力を自動化できます。
💡 取得手順の公式オンラインマニュアルはこちら
電子戸籍パス の取得は行政書士に依頼できる!
「電子戸籍パスを自分で取得するのが面倒だ」「相続手続き一式とあわせて、電子戸籍パスの取得もプロに任せたい」という方も多いでしょう。
電子戸籍パスの取得は行政書士に委任することが可能です。
- 本籍地の市区町村窓口で直接請求する
- 本籍地の市区町村へ郵送で請求する
上記のように、本籍地の市区町村に対して「紙の識別符号」を発行してもらう手続きであれば、本人からの委任状と、代理人である行政書士の本人確認書類を提示することで、代理取得を依頼できます。
※市区町村窓口での手数料(一例)
- 戸籍電子証明書提供用識別符号: 1件につき400円
- 除籍電子証明書提供用識別符号: 1件につき700円
- (ただし、識別符号と同一の戸籍証明書を同時に請求する場合は、識別符号の手数料は無料となります)

日本の行政手続きは「岡高志行政書士事務所」へ
デジタル行政手続き(DX)や、相続登記義務化に伴う複雑な戸籍集め・登記申請義務の履行は、専門知識を持つプロフェッショナルへの依頼が確実です。
東京都大田区を拠点に活動する岡高志行政書士事務所は、ITやデジタル技術を活用した手続きの効率化(DX)を得意としています。
岡高志行政書士のプロフィール・強み
- 確かな法知識と実績: 東京大学法学部卒業、東京大学大学院修了。信託銀行や投資会社での勤務経験を持ち、大田区議会議員を2期8年務めた「街の頼れる知恵袋」です。
- DX・オープンデータの専門家: 市民活動としてオープンデータ活用を推進するNPO法人「Code for OTA」の代表理事を務めるなど、デジタル行政への古い知見(実績)があります。
- 相続・遺言のトータルサポート: 面倒な戸籍収集の代行から、新設された「相続土地国庫帰属制度」の承認申請書類の作成代行、実地調査への同行、遺言書自動作成システム(遺言書AI)の提供など、相続に関するワンストップサービスを提供しています。
遠方に山林や古い実家があり、誰が相続人かもわからない、何から手をつけていいか困っているという方は、ぜひお気軽に岡高志行政書士事務所へご相談ください。
行政書士に今すぐ依頼する(全国対応)
電子戸籍パス 取得については、オンラインで24時間いつでも簡単に決済し、すぐにご依頼いただけます。
💳 行政書士へのご依頼・オンライン決済(4,400円)
よくある質問(FAQ)
Q1. 15歳未満の子どものパスポート申請で、電子戸籍パス(識別符号)は必要ですか?
15歳未満の方は、署名用電子証明書がマイナンバーカードに搭載されている場合であっても、マイナポータルから本人申請することができません。 ただし、親権者等の法定代理人(同じ戸籍に属する15歳以上の方)が代わりに申請を行う場合、その法定代理人が取得した電子戸籍パスを利用することで、申請先の行政機関が15歳未満の方の戸籍情報もあわせて確認することができます。
💡 未成年のパスポート申請に関する公式FAQ
Q2. 転籍前の「除籍」の電子戸籍パスはマイナポータルで取得できますか?
いいえ、マイナポータルを利用したオンライン申請では「除籍電子戸籍パス」を取得することはできません。除籍に関する識別符号が必要な場合は、本籍地の市区町村窓口または郵送にて紙の識別符号を取得する必要があります(行政書士への委任が可能です)。
💡 除籍電子戸籍パスの取得に関する公式FAQ
Q3. 市区町村の窓口で紙の識別符号を受け取る際、手数料の支払いに電子マネーは使えますか?
一部の自治体(横浜市など)では、窓口での手数料支払いに現金だけでなく、各種電子マネー(交通系IC、WAON、楽天Edy、nanacoなど)が利用可能です。ただし、対応している電子決済の種類や利用の可否は市区町村によって異なりますので、事前に本籍地の役所へご確認ください。
💡 手数料と決済手段に関する地方自治体情報
